ハーレムの闘う本屋 ルイス・ミショーの生涯

ハーレムの闘う本屋 ルイス・ミショーの生涯

ヴォーンダ・ミショー・ネルソン 著/R・グレゴリー・クリスティ イラスト/原田 勝

中学生 高校生

出版社
あすなろ書房
判型(サイズ)
B5判
ページ数
180ページ
初版
2015年2月24日
ISBN
978-4-7515-2752-8

定価1,980円 (本体1,800円+税)

カートにいれる

その名は「ナショナル・メモリアル・アフリカン・ブックストア」。

ニューヨークのハーレムに、一風変わった書店がありました。
ナショナル・メモリアル・アフリカン・ブックストア。
黒人に関する本ばかりを扱う書店、通称「ミショーの店」。
本書は、この店の店主、ルイス・ミショーに光をあてたドキュメンタリー・ノベルです。
1939年、「黒人は本を読まない」と言われていた時代に、店をオープン。
「知識こそ力」と信じていたミショーは、まずは人々の意識を目覚めさせることからと、型破りなプロモーションを展開します。そのうち、本のおもしろさ、知識の大切さを知った人が、ミショーを慕って集うようになり、ついには、全米一の黒人専門書店に!
開店当初5冊だった在庫は、古書にも目をくばったミショーの情熱により、1974年の閉店時には、22万5千冊にもなっていたそうです。
これは、地方都市の図書館に匹敵する在庫数です。
顧客には、ラングストン・ヒューズや、ルイ・アームストロング、マルコムXも!
マルコムXはミショーの店の前でたびたび演説をしており、写真も掲載されています(107ページ)。
ミショー自身は著書をのこしていませんが、彼の生き方は、「人が、誇りをもって生きるために必要なことは何か」を教えてくれます。
そして、本は、人を変える力をもっていること。
一人の人の信念は、人から人へと波及し、後世まで支える柱となりうることも。
日々、予想を超えたことが起こり驚くばかりですが、自分の無知を知ったときこそ「学び」のとき。
ミショーの「知識こそ力」という信念を実感するとともに、書店は、だれもが気軽に立ち寄れる「学校」であることに、あらためて気づきました。
リアル書店を取り巻く状況がきびしい今だからこそ、多くの人に手にとってもらいたい1冊です。
黒人に本を、そして知識を広めることに尽力したルイス・ミショーの生涯とは・・・?

関連商品