赤い糸でむすばれた姉妹

フレーベル館文学の森 27

赤い糸でむすばれた姉妹

キャロル・アントワネット・ピーコック 著/日当陽子 翻訳/野田あい イラスト

小学校高学年 中学生

出版社
フレーベル館
判型(サイズ)
A5変型判/200×140×20mm
ページ数
320ページ
ISBN
978-4-577-04944-0

定価1,540円 (本体1,400円+税)

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主人公は11歳の中国人の少女、ウェン。幼少期に親に捨てられた彼女は、養護施設で育つ。寂しい生活の中での唯一の支えは親友のシューリンだった。ウェンがアメリカ人夫婦の養子になることが決まったとき、ウェンは喜ぶが、同時にシューリンのことを心配する。シューリンはウェンよりひとつ年上で、片足が不自由な為か、養子縁組の話がないのだった。「わたしがシューリンの家族をアメリカで見つけるからね!」とシューリンに言って別れ、アメリカに渡ったウェン。新しい服、十分な食べ物、学校へ通うこと、誰かの娘になること。すべてが待ち望んでいたことのはずなのに、ウェンはなかなか新しい環境に慣れることができず、新しい母の愛を素直に受け入れることもできない。頭の中は、中国に残してきたシューリンのことでいっぱいだった。シューリンの新家庭探しに奮闘するウェンだが、国際養子縁組は14歳未満とする、という中国の法律の壁が立ちはだかる。シューリンの14歳の誕生日のカウントダウンが始まるなか、中国の伝説、赤い糸でむすばれた「姉妹」は、伝説の通りに再び会うことができるのか? ウェンが新たな地で愛情を実感できるまでをいきいきと描き、後半は親友の国際養子縁組の成否をスリリングにつづる、読み応えある作品。

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